お知らせ

手あれ(手湿疹)の患者さんへ

手あれの患者さんは非常に多いです。一般に、手がカサカサしてかゆくなります。

乾燥してカサカサする場合、プツプツしたり小さな水ぶくれが出来る場合、赤くなってかゆくなる場合、皮膚の一部がめくれたり切れて痛む場合など様々な症状が、混在したり、反復します。かゆみの程度も強い場合からかゆみの無い場合まで様々です。爪の根本に湿疹があると爪が変形する事もあります。手にできる湿疹(皮膚炎)なので手湿疹、家事をする女性に多いので主婦湿疹と言うこともあります。

1.原因は?

水を使う機会(家事、仕事、バイト)の多い方に出来ますが、炊事だけ、水に触るだけでも湿疹は出来ます。皮膚表面を守る脂質(保湿成分)が抜け落ちるからです。
まして、石鹸、洗剤、シャンプー、消毒薬、油、布、紙、砂、ロープ、大葉(シソ)、植物、食品(海産物)に触れる場合、農作業、水産漁業、キーボード打つ方などは物理化学的刺激で悪くなります。
アトピー性皮膚炎でなくてもアレルギー体質の方は皮膚が敏感ですので出来やすいです。
乾燥皮膚体質の方は、特に冬場に乾燥した空気とともに皮膚が乾燥して悪化します。
夏場に汗とともに症状のでる方。季節の変わり目、月々に症状の出来る場合もあります。
季節などに関係なく、原因のはっきりしない場合もあります。

2.予防は?

洗剤使用はもとより、水に触れるだけでも湿疹は悪くなりますから、出来るだけ水に直接触れないこと。手を使う仕事の際は、出来る限りこまめに手袋等で手を守ること。
保湿剤(ハンドクリーム)や保護クリームで皮膚表面を保護すること。
まれに、洗剤、消毒薬、ゴム手袋等でかぶれる方もいますので、かぶれないビニール手袋などで防御し、直接原因となる物質との接触を出来る限り避けてください。

3.治療は?

掻かない。掻けば掻くほど悪くなるし、症状は長引きます。塗れタオルで冷やとよいです。
皮膚表面を保護する保湿剤(ハンドクリーム)をこまめに塗ってスキンケアをすること。
炎症を抑える軟膏を塗ること。掻かないようにかゆみ止め(薬)を内服すること。
炎症、汗をコントロールし体質を改善する漢方薬が有効な場合もあります。

4.鑑別診断:(手あれのようで、微妙に異なる病気の場合があります。)

  • 接触皮膚炎(かぶれ):消毒液、油など原因がはっきりしている場合です。
  • 汗疱状湿疹:汗の目詰まりにより、小さな水疱ができたり、皮膚がカサカサむけたりします。
  • 掌蹠膿疱症:手や足に小さな水疱や膿疱ができたり、赤くなってカサカサします。手だけ(足だけ)に出来る場合もあります。難治性の事が多い病気です。
  • 多汗症:汗で手掌がベタベタする場合。手術(大学病院)で良くなる場合もあります。
  • 手白癬(手の水虫):治療は湿疹(皮膚炎)と全く別になります。抗真菌薬を外用します。
  • 手カンジダ症:水虫とは違うカビが原因ですが、治療は水虫同様に抗真菌薬を使います。
  • 溶連菌感染症等:風邪の細菌やウイルス等で解熱後に一過性に湿疹反応が現れます。
  • 砂かぶれ様皮膚炎:季節の変わり目、ウイルス感染症の一つと考えられています。子供さんに多く、通常1〜2ヶ月で治ります。
  • 中毒疹:上記同様のその他様々なウイルス感染症で手足に発疹がでます。
  • 靴擦れ:足の蒸れ、靴擦れによる物理的刺激が原因です。爪が白濁肥厚することもあります。
  • 日光による湿疹:紫外線に当たる手背部に出来ます。日光を避けること。
  • 炎症性角化症:赤くなって皮膚が厚くなる場合です。水疱は出来ません。
  • 梅毒:梅毒の二期疹として紅斑がでます。抗生剤の内服が必要です。
  • 掌蹠角化症:皮膚が厚くなる場合です(赤くならず)。尿素軟膏などを塗ります。
  • 進行性手掌角皮症:キーボードなど指先をよく使う方に出来ます。指紋がなくなります。

以上のように手あれと思っても、実は違う病気の場合があります。
さらに、その他の病気が手あれと同時に出来る場合もあります。

たかが手あれですが、症状、原因もいろいろです。かゆくて眠れない場合、痛くて手が使えない場合もありますから侮らないで下さい。

お大事にしてください 医療法人 さくら皮フ科

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